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夜食をやめられず腎臓を悪くした50代男性の後悔|眠るために食べ続けた1年

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「54は、ちょっと不味いですね」

去年の健康診断のあと、医師にそう言われた瞬間、私の頭に浮かんだのは検査表の数字ではなくて、二日に一度、人工透析に通う兄の顔でした。原因は分かっています。やめ方も、たぶん分かっています。それなのに私は、今夜もまた、寝る前に夜食へ手を伸ばしてしまう。これは、就寝前の夜食をどうしてもやめられないまま、自分の腎臓の数値を落としていった、52歳の私の話です。

📌 体験者プロフィール

年代・性別:50代男性(会社員)

関連カテゴリ:健康・生活習慣(食生活・睡眠)

体験形態:実体験ベース

体験時期:2020年代前半

当時の状況:就寝直前の夜食が習慣になり、健康診断で腎機能の低下を指摘された

※プライバシー保護のため、個人が特定されない範囲で仮名化・一部詳細を変更しています。

就寝前の夜食で、健康診断に引っかかった

大きく健康を損ねたと自覚したのは、51歳のときでした。

去年の健康診断の数値を見て、まず驚いて、そのあと医師の言葉に愕然として。今も改善しようとは思っているのですが、それができないまま、ずるずると後悔だけが続いています。

何が引っかかったのかというと、就寝の直前に夜食を食べるようになったことでした。寝る前に、それも毎日。普通に考えたら、体にいいわけがありません。自分でも分かっていました。分かっていて、それでも続けてしまった。

ではなぜ、寝る前に夜食を食べるようになったのか。答えはひとつで、眠れなかったからです。

始まりは、眠れない体質だった

私はもともと、寝つきがいいほうではありませんでした。というより、なかなか寝つけない。

若い頃の話をすると、MMORPG、いわゆるネットゲームにのめり込んでいた時期がありました。とにかくゲームがしたくて、一週間のトータルの睡眠時間が10時間だけ、なんていう週もあったほどです。今思えば無茶苦茶ですが、当時はそれが楽しくて仕方なかったんですよね。

そういう生活を10年以上続けているうちに、私はいつのまにか「なかなか眠れない」体質になっていました。削りに削った睡眠が、そのまま自分の体に染みついてしまった感じです。

関連記事:ショートスリーパーに憧れて睡眠を削った30代の後悔|頭痛と眩暈で目が覚めた40代女性の話

ゲームを辞めても、眠れなさだけが残った

ゲームをしていた頃は、眠れない体質はむしろありがたいものでした。

寝なくても遊べる。当時は若かったので、体もちゃんとついてきてくれました。寝ないで朝まで、なんてこともへっちゃらだったんです。

ところが、ゲームを辞めても、この体質だけはしっかり残りました。残ったどころか、40代、50代と歳を重ねるにつれて、今度は睡眠不足のほうが私を苦しめるようになっていったんです。

若い頃の「眠らなくていい体」は、歳をとると「眠りたいのに眠れない体」に変わってしまった。同じ体質のはずなのに、ありがたかったものが、いつのまにか厄介者になっていました。

夜食を食べると、ス~っと眠れてしまう

その眠れなさを助けてくれたのが、就寝直前のお菓子や夜食でした。

ポテトチップス、チョコレート菓子、インスタントラーメンやパスタ。とにかく簡単に、すぐ食べられるものばかりです。こういうものを食べると、血糖値が上がります。血糖値が上がると、眠気が襲ってくる。そうすると、ス~っと眠れるんです。

いつもなら、ベッドに入ってもなかなか寝つけず、気がつくと外が明るくなっている。それに苦しんでいただけに、すんなり眠れるというのは、本当に魅力的でした。

結果、気づけば毎日、寝る前に夜食を食べるようになっていました。そして体重は、どんどん膨れ上がっていったんです。

60キロだった体重が、1年で76キロになった

この習慣を始める前、実は私はダイエットに成功していました。

身長176センチで体重は60キロ。少し細身なくらいの体型です。もともとは、医師から「糖尿病に気をつけるように」と言われたのがきっかけで、頑張って痩せたんです。

それが、夜食の習慣を1年続けた結果、体重は76キロになりました。1年で16キロ増です。せっかく落とした分が、きれいに元へ戻って、さらに上乗せされた形でした。

そして、もっと恐ろしいことが、このあと数値になって表れてきます。

腎臓の数値が、76から54に落ちた

体重よりも私を青ざめさせたのは、腎臓の数値でした。

腎臓の働きを表す数値が、以前は76ありました。それが、54にまで下がっていたんです。50代にもなれば腎機能は衰えてくるとはいえ、私の年齢なら、悪くても60くらいまでだと。54はちょっと不味いな、と医師から言われました。

これは、私にとって本当に衝撃でした。誰だって腎臓が悪いと言われればショックだと思いますが、私の場合は、人より強いショックを受けたんです。それには、理由がありました。

人工透析に通う兄を、ずっと見てきた

私の兄は、糖尿病の悪化によって腎臓を壊し、人工透析を受けています。

その兄が苦労している姿を、私はずっと目の当たりにしてきました。二日に一回のペースで、透析を受けに病院へ通う。透析を受けた日は、疲れ切っていて、ほとんど何もできません。日をまたぐような旅行も、もう行けない。

最近では、長く透析を受けてきたせいもあってか、腰を痛めて手術もしました。手術自体は成功したものの、その後遺症で下半身の自由がきかなくなってしまい、今は施設で暮らしています。

つまり、腎臓を悪くするということは、自分も兄と同じ道をたどるかもしれない、ということなんです。腎臓が悪いとどうなるのか、私はいやというほど見続けてきました。だからこそ、自分の数値を突きつけられたとき、これは何とかしないととんでもないことになる、と本気で思ったんです。

原因は分かっているのに、やめられなかった

私の場合、原因ははっきりしています。

就寝直前の夜食。それが体重を増やし、腎臓の悪化にもつながった。治るかどうかは分かりませんが、少なくとも、悪さをしている原因を断つ必要がある。そう思って、夜食をやめようとしました。

でも、できませんでした。

頭では百も承知なんです。やめなきゃいけない。このままだと兄のようになる。それも分かっている。分かっているのに、夜になると、また手が伸びてしまう。原因が分かっていて、やめ方も分かっていて、それでもやめられない。こんなに苦しいことは、なかなかありませんでした。

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もう、夜食なしでは眠れない体になっていた

60キロから76キロになるまで、ずっと続けてきた習慣です。

正直に言えば、もう依存しているような状態でした。今の私にとって、眠るためには夜食が要る。そういう体になってしまっていたんです。

1日くらいなら、我慢できないこともありません。でも、それを毎日続けるとなると、私には無理でした。一晩やめられても、次の晩にはまた食べてしまう。意志が弱いと言われれば、その通りなのかもしれません。ただ、意志だけでどうにかなる段階は、とっくに過ぎてしまっていた気もするんです。

夜食を抜くと、朝まで眠れず仕事にならない

夜食を食べないと、やっぱり眠れません。

以前と同じで、気がつけば朝になっている。さすがに、眠れないまま会社へ行くわけにはいきません。若い頃ならまだしも、50代になった私が徹夜で出社しようものなら、仕事に思い切り悪影響が出ます。

集中力が続かなかったり、昼ごはんを食べたあとに強烈な眠気に襲われて、仕事にならなかったり。それを避けるために、これまで夜食を食べて眠ってきたわけです。食べなければ、本当に眠れない。仕事のことを考えると、夜食を食べて眠るしかない。悪いと知りつつ、また夜食に手を伸ばす。その繰り返しから、どうしても抜け出せませんでした。

今年の数値は、たぶん去年より悪い

今年はまだ、健康診断を受けていません。

でも、よくて去年と同じくらい。おそらく、去年よりもさらに腎臓の数値は下がっているだろうと思います。自分の体のことですから、なんとなく分かるんです。

夜食を断たなければいけないのに、まったく改善できていない。このままでは、兄のように人工透析が必要な体になってしまう。それが分かっていてなお、今日もまた夜食を食べてしまうのだろうな、と。

正解は、まだ出ていません。本当に、何とかしなければと思っています。思ってはいるんです。ただ、その「思っている」だけで一年が過ぎてしまったことが、いちばんの後悔なのかもしれません。

編集部より

眠れないという困りごとを食べることで埋めるうちに、食習慣そのものが崩れていく——健康の後悔では、こうした「一つの不調が別の不調を呼ぶ」連鎖は珍しくありません。不眠・夜食・体重・検査の数値は、別々のようでいて、当事者のなかでは一本の鎖でつながってしまう。原因がはっきりしているケースほど「分かっているのにやめられない」苛立ちが積み重なりますが、これは意志の弱さというより、体に固まった習慣であることも少なくありません。気になる数値や眠りの乱れは、まず主治医のような専門家に相談するのが、ひとりで抱え込むより次の一歩につながりやすいはずです。

困った時の選択肢

【夜食や食生活を、専門家と立て直したいという方へ(男性向け)】
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そのほか、状況に合わせて選べる窓口もまとめておきます。

・女性の方で、食生活を専門家と一緒に立て直したい
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・眠れない夜の「寝床まわりの環境」から見直してみたい
 → 加重ブランケットで寝床の環境を整える|ハグラビ

・「やめなきゃ」と思うだけで動けない自分を整理したい
 → 心のAIパートナー【Awarefy】(自己理解・セルフケアアプリ)

気になる数値や眠りの乱れは、まずかかりつけの主治医や、お住まいの自治体の健康相談窓口に相談してみてください。

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そして、「思っているだけで一年が過ぎた」を変える小さな一歩として、毎朝の体重や体脂肪を数字で見える化しておくと、習慣の変化に気づきやすくなります。体組成計をひとつ置いておく、という方法もあります。

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