親友の結婚式を、私は無断で欠席しました。
「ぜひ来てね」と言われて、OKしたはずなのに。
そのうえLINEをブロックして、着信も拒否して、一緒に撮った思い出の写真まで全部捨てて、連絡を一切絶ってしまったのです。
これは、ちょっと気になることがあると人間関係ごとリセットしてしまう癖のせいで、親しい人を半年で一気に失った、私の後悔の話です。
📌 体験者プロフィール
・年代・性別:30代女性(リセットを繰り返したのは30代前半・現在は30代後半)
・関連カテゴリ:人間関係(友人・親族・ネット上のつながり)
・体験形態:実体験ベース
・関係性:小学生からの親友・母方の従姉・SNSで毎日やり取りしていた友人
※プライバシー保護のため、個人が特定されない範囲で仮名化・一部詳細を変更しています。
ずっとやめられなかった「リセット癖」
私には、昔から自覚しているのに、どうしてもやめられない悪い癖があります。
それは、「ちょっとでも気になることがあれば、それを捨てて(消して)、まっさらに新しくしてしまう」というもの。
たとえば、1ヶ月毎日欠かさず書き続けた日記を、「字が綺麗に書けていない」というだけで、ある日ぱっとやめて捨ててしまう。
たとえば、ちょっと奮発して買った服を着てご機嫌で出かけた日に、嫌なことがあると、「この服を見るたびに思い出しそう」と思って、あっさり手放してしまう。
たとえば、何年も続けてフォロワーが500人を超えたXやインスタのアカウントを、過去の投稿を読み返して「こんなこと書いてたなんて恥ずかしい」と思った瞬間に、消してしまう。
そんなことを、ずっと繰り返してきました。物相手ならまだよかったんです。問題は、この癖が「人」にまで及んでしまったことでした。
30代前半、親友A子との縁を自分から切った
このリセット癖が一番ひどかったのが、30代前半の頃です。
小学生の頃からの親友のA子が婚約したと知ったとき、祝福したい気持ちが半分、嫉妬と喪失感が半分、という変な感情になりました。
「結婚式、ぜひ来てね」と言われてOKしたのに、私は式当日、無断で欠席しました。そしてLINEをブロックして削除、着信も拒否、A子との思い出の写真も捨てて、一切の連絡を絶ったのです。
A子は、私が式をすっぽかしたことを怒りませんでした。それどころか、家まで来てくれたんです。
「どうしたの?何かあった?それとも、私が何かしちゃった?」
インターフォン越しに何度もそう聞いてくる、心配そうなA子の声。それを、私は居留守を使って、ずっと無視し続けました。気まずくて、出られなかった。今思えば、あの時ドアを開けていれば、と思います。
関連記事:我慢して我儘な友達と続けた20代の後悔|50代女性が学んだ人間関係をリセットする勇気
仲の良かった従姉B子とも、モヤモヤだけで切った
親族で一番仲が良かったのが、母方の従姉のB子でした。
あるとき久しぶりに会って食事をしたんですが、その時の会話とか態度に、ふと「この人、私のこと薄っすら馬鹿にしてない?」と感じてしまって。
たぶん気のせいだったと思います。でも、一度芽生えたそのモヤモヤがどうしても拭えなくて、結局A子と同じように、B子とも連絡を絶ちました。
B子は私の母を通して「どうしたの?」と連絡をくれたのですが、私は母に「B子とはもう一切連絡を取りたくないから、連絡してこないでって伝えて」と頼みました。
最初は母方の親族については何とも思っていなかったのに、B子へのモヤモヤを引きずって、結局、母以外の親族とはほとんど疎遠になってしまいました。
「今度こそ消さない」と決めたSNSも、また消した
そのあと作り直したXとインスタのアカウントは、「今度こそ消さないぞ」と思って、慎重に運営していました。
毎日DMでやり取りするくらい仲の良い友人も、何人かできていたんです。
なのに、ある日また「新しい自分になりたい」という気持ちがむくむく大きくなって、結局そのアカウントも消してしまいました。
ネット上の友人たちのアカウントは覚えていたので、新しいアカウントを作ったあとにこっそり覗きに行くと、突然消えた私を心配するような投稿をしてくれている人が何人かいて。
嬉しかった。嬉しかったけど、「今さら気まずいな…」と思って、結局その人たちのところにも関わりに行けませんでした。
切った直後の「清々した」と、少し経っての号泣
人間関係をリセットした直後って、不思議と「あー、清々した!」と気持ちがスッキリするんです。
自分にまとわりついていた縄がほどけて、身軽になったような、生まれ変わったような気がして。
でも、少し経つと違うんですよね。「どうして、あんなことしちゃったんだろう」って、泣くくらい後悔するんです。
A子とよく遊びに行った場所をネットでたまたま見かけたとき。B子が好きだったアーティストをテレビで見たとき。仲良くしてくれていたフォロワーをふと思い出したとき。
「あーあ」って、なってしまう。
「あのとき、あんなことしなければ、A子ともB子とも、今も普通に出かけられてたのかな」「アカウントを消さなければ、消したあとにすぐ復活させていれば、今もみんなと楽しく話せてたのにな」って。
新しい関係を作るのが、怖くなった
次々と大事な人を切ったあと、私は新しい人間関係を築くのが怖くなりました。
「また、自分が同じことをしてしまうんじゃないか」という思いが、どうしても拭えなくて。
だから、現実で新しい友達を作ることも、ネットで誰かとつながることも、なんとなく避けるようになってしまいました。
30代後半の今、寂しさでいっぱい
そして今、30代後半になって。
「気軽に出かけられる友達が欲しいな、寂しいな」という孤独感で、いっぱいです。
本当に今さらなんですけど、「もっと、周りの人を大事にすればよかった」と後悔しています。
同じリセット癖がある人へ、伝えたいこと
私と同じようにリセット癖がある人に、伝えたいことがあります。
人と人の縁は、一度切ったら、そう簡単には復活できません。そして年を取れば取るほど、新しい人間関係を築くのは難しくなるんだと、痛いほど実感しました。
今つながっている人との縁は、「もうどうしても無理だ」と思わない限りは、細くてもいいから、つなげたままにしておくことをおすすめします。
そして、私のように一気にリセットしてしまって後悔している人には——もし次に新しい関係を築けたなら、それを心から大事にしてほしい。後悔してからでは、遅いんです。
私自身、もしこれから友達と呼べる人ができたなら、「気ままな思いつきや、身勝手なわがままで、その関係を切ることは絶対にしない」と、今は強く思っています。
関連記事:仕事を優先して親友を失った20代男性の後悔|結婚式SNSで気付いた完全な疎外
編集部より
人間関係をまっさらにしたくなる衝動は、本人のなかでは「身軽になりたい」「やり直したい」という前向きな願いの形をとることがあります。やっかいなのは、物を手放すのと違って、人の縁は切った瞬間の解放感だけが先に来て、戻せなくなったことに気づくのが後になる点です。切った直後の“清々しさ”が、本当の限界なのか一時的な気分なのか——その見分けは渦中ではつきにくいもの。勢いで断った縁ほど、時間が経つほど寂しさだけが残りやすいのかもしれません。
困った時の選択肢
【また同じことを繰り返しそうで怖い、という方へ】
縁を切りたい衝動が来たとき、その場で動く前に、いま何にざわついているのかを書き出してみるだけで、勢いが少し収まることがあります。Awarefy は、日々の感情を記録して自分のパターンに気づくためのセルフケアアプリです。
→ 衝動の前に一呼吸おく|心のAIパートナー【Awarefy】(自己理解・セルフケアアプリ)
そのほか、状況に合わせて選べる窓口もまとめておきます。
・繰り返してしまう衝動を、誰かに相談したい
→ オンラインカウンセリング cotree
公的な窓口としては、人とのつながりや孤独のことで気持ちが苦しいとき、よりそいホットラインが無料で相談に乗ってくれます。
人との距離の取り方を、誰かの体験を通して考え直してみたくなったら、気になった一冊を、まず無料で試す方法もあります。
・読んでみる
→ Kindle Unlimited(30日間無料体験)
・聴いてみる
→ Audible(30日間無料体験)
そして、切りたくなった瞬間に、その気持ちをそのまま書き留めておける場所があると、勢いのまま動かずに済むことがあります。きれいに書く必要のない、感情を吐き出すためのノートを一冊用意しておく、という方法もあります。

