浮気をする人は、ずっとする。
今の私は、本気でそう思っています。
そう考えるようになったのは、二度の浮気の末に妻と離婚した、三十歳のときの経験からでした。
📌 体験者プロフィール
・年代・性別:50代男性(体験当時は20〜30代)
・関連カテゴリ:結婚・離婚(妻の束縛と不倫による離婚)
・体験形態:実体験ベース
・婚姻状況:離婚済み(27歳で結婚・30歳で離婚)
※プライバシー保護のため、個人が特定されない範囲で仮名化・一部詳細を変更しています。
バイト先に客として来た、六つ下の彼女
妻と出会ったのは、私がバイトをしていたお店でした。
そのとき私は二十二歳の大学生で、妻はまだ十六歳の高校生。お客さんとして来店してきたのが、最初です。
家がお店のすぐ近くだったらしくて、何度も買い物に来るうちに、自然と言葉を交わすようになりました。
最初は、ただの近所の高校生の女の子。それくらいの感覚だったんです。
でも、何度も顔を合わせているうちに距離が縮まって、ある日、彼女のほうから告白されました。
一途な子でした。そのぶん、嫉妬深いところや、こうと決めたら譲らない頑固なところもあって。でも当時の私には、その必死さみたいなものが、かわいく見えていたんだと思います。
遠距離になって、彼女が一度目の浮気をした
付き合って何年か経った頃、彼女は隣の県の会社に就職して、その近くで一人暮らしを始めました。
会おうと思えば会える距離ではあったけれど、毎日というわけにはいかない。いわゆる遠距離恋愛になっていったんです。
そんなとき、彼女が浮気をしました。
寂しさに耐えきれなかった、ということでした。
普通なら、ここで別れる人もいるんでしょうね。浮気した相手と、わざわざその先に進もうとするのか、と。
でも私は、逆だったんです。
目を離したら、この子は手元から離れていってしまう。そんな危機感のほうが、強く出てしまって。
当時の私は、女性とお付き合いした経験が彼女しかありませんでした。だから、彼女以外は考えられない。その思いも、後押しになっていたんだと思います。
放っておけなくなった、とでもいいましょうか。怒るよりも先に、抱え込もうとしてしまったんです。
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「地元に戻れ」と言ったら、本当に仕事を辞めて帰ってきた
遠距離が原因で浮気したのなら、その距離をなくせばいい。
そう考えて、私は彼女に「地元に戻ってこい」と言いました。
すると彼女は、本当に会社を辞めて、地元に帰ってきたんです。
仕事よりも、私を選んでくれた。
そう感じて、結婚への気持ちが一気に固まりました。今思えば、ここでもう一度立ち止まればよかったのかもしれません。でもあのときは、戻ってきてくれたことが、嬉しかった。
こうして私が二十七歳、彼女が二十一歳のときに、私たちは結婚しました。
着信履歴が、二十件すべて妻だった
結婚してしばらくして、こたえてきたのが、妻の束縛でした。
当時の連絡手段は、メールか電話くらいしかありません。その頻度が、とにかくすごかったんです。
メールは毎日のやり取りが必須。電話は、出るまで何度でも掛けてくる。
休みの日に私が一人で出かけたときなどは、まだわからなくもないんです。でも妻は、少しでも不安になると電話攻勢をかけてくる。ひどいときには、仕事中でも構わずでした。
携帯を一時間ほど放っておいただけで、着信履歴が妻からの電話で埋め尽くされていたこともあります。
当時の携帯は、着信履歴が二十件くらいまでしか表示されませんでした。その二十件が、全部、妻の名前。
さすがにこれは異常だな、と。
そんなに想われているんだ、と思おうとしていた時期もありました。でもだんだん、その重さに、息が詰まるようになっていったんです。
出会い系にハマって、複数の男性と会っていた
束縛に嫌気がさしてきた、ちょうどその頃でした。
妻が、出会い系にのめり込んでいたんです。当時は、ちょうどそういうサイトが流行り始めた時期でした。
妻はそこに登録して、複数の男性と関係を持っていました。
ああいう場所は、女性がちやほやされやすいんでしょうね。可愛いだとか、そういう言葉を浴びているうちに、妻はすっかりのぼせてしまった。一度会いたいと頼まれて、会いに行って、そのまま関係を持ってしまったということでした。
あれだけ私に連絡を求めてきた人が、その裏で別の男と会っていた。
その事実を知ったときの感覚は、正直、うまく言葉にできません。
体の違和感で、二度目の不倫が発覚した
発覚のきっかけは、性感染症でした。
妻が会っていた男性は、出会い系を使って何人もの女性と関係を持っていたようで、その乱れた関係の中で感染していたんです。
それが妻にうつり、そして妻から、私にうつった。
体に違和感を覚えて、初めておかしいと気づきました。
私は浮気など一切していません。だから感染した経路は、妻しかありえない。それで、妻の不倫が確定しました。
また誰かと会っていたのか、と問い詰めると、妻は出会い系のこと、複数の男性と会っていたことを、すべて白状しました。
一度目は自分を責めた。でも、二度目は違った
最初の浮気のときは、まだ自分にも非があると思えていたんです。
遠距離で寂しい思いをさせた。自由にさせすぎた。だから、別れるとまではならなかった。
でも、今度は違いました。
結婚して、一緒に暮らしていた。寂しい思いなんてさせていない。電話がかかってくれば出るようにしていたし、出られなくても折り返すようにしていた。
それでも、妻は不倫をした。
前回と違って、自分に非があると思えなかった。そのぶんだけ、妻に対する失望が深くなっていったんです。
この状況でも浮気をするのなら、これから先もしないとは思えない。むしろ、隙さえあればまたやるだろう。そう感じて、妻への不信感が、もう取り返しのつかないところまで来てしまいました。
何より、性感染症をうつされたというのが、ショックでした。
泣いて謝られても、もう心に響かなかった
一度目のときと同じように、妻は泣いて謝りました。
でも、不思議なもので、必死に謝られても、まったく心に響かないんです。
こんなふうに謝っていても、ほとぼりが冷めたら、またやるんだろうな。そう思えてしまって。
それに、悪いと思って謝っているというより、バレてしまったから、とりあえず謝っておこう。そんなふうにも見えてしまったんです。
一度そう感じてしまうと、もう戻れませんでした。
この気持ちのまま結婚生活を続けることはできない。そう判断して、私は離婚を決めました。
今振り返って思う、浮気した時点で切るべきだったということ
あれから、二十年以上が経ちました。
今振り返って思うのは、浮気をする人は、結局ずっとするんだろうな、ということです。
一度目の浮気の時点で、きっぱり関係を切っておくべきだった。
放っておけない、自分にも責任がある。そう思って手を伸ばしたことが、間違いだったとは言いません。でも、結果として、私はもう一度、同じ裏切りを受けることになりました。
寂しさのせいだと思っていた最初の浮気も、本当は環境のせいではなかったのかもしれない。そばにいても、満たしていても、同じことをする人は、する。
それに気づくのが、私は遅すぎたんだと思います。
正解だったのかは、今でもよくわかりません。ただ、あのとき見送ってしまった最初のサインのことだけは、ずっと覚えています。
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編集部より
一度目の浮気を「環境のせい」、二度目を「本人の問題」と切り分けた今回の話は、配偶者の不貞をめぐる迷いの核心に触れています。許すかどうかの判断で多くの人がつまずくのは、相手の謝罪が本心からの反省なのか、その場をしのぐためのものなのかを、傷ついた側ほど冷静に見分けにくいからです。涙の謝罪に心が動かなくなったという感覚は、すでに信頼が回復できないところまで来ていたことの、静かな証だったのかもしれません。
困った時の選択肢
【裏切られた気持ちの整理がつかない方へ】
信じていた相手の不貞は、別れるか続けるか以前に、自分の感情をどう扱えばいいのか分からなくなるものです。一人で抱え込む前に、第三者に話して気持ちを整理する選択肢もあります。
そのほか、状況に合わせて選べる窓口もまとめておきます。
・離婚のあと、もう一度パートナーとの暮らしを考えたい(20代後半〜40代向け・全国オンライン)
・次こそ、相性をきちんと見極めて相手を選びたい
・まず自分の気持ちの整理・自己理解から始めたい
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公的な窓口としては、法テラス(離婚や慰謝料などの法的な相談)や、よりそいホットラインが無料で相談に乗ってくれます。
裏切りや別れの整理には、誰かの言葉が支えになることもあります。気になった一冊を、まず無料で試す方法もあります。
・読んでみる
・聴いてみる
その日の気持ちを一行だけでも書き留めておくと、後から自分の感情を、少し距離を置いて振り返れるようになります。

